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喜びの声 症例1「嘔吐反射」

第一ボタンを留められないほどの嘔吐反射。無痛歯科治療で念願の健康な口元を取り戻し、仕事の成績までアップ。嘔吐反射の症状まで軽くなりました

【森山孝明さん (仮名・36歳)】


森山さんは嘔吐反射の症状が非常に強く出ていました。過去に歯科医院を受診した際には、「なぜそんなにえづいてしまうんだ!こんなことなら、もう歯医者なんかに来るな!」と歯科医師から怒鳴られてしまったそうです。

森山さんは院内の他の患者さんたちからの視線を感じて逃げて帰りたいほどの恥ずかしさがこみ上げてきたと話していました。と同時に、歯科治療を受けることが罪悪であるかのように自分自身で思い込んでしまったということです。そのため、その後はいっさい歯科を受診することができなくなってしまいました。
治療ができないわけですから、歯の状態は悪化する一方です。森山さんは痛み止めの薬で抑えたりしながら、なんとかごまかしていました。しかし、奥歯だけでなく、次第に前歯にまでムシ歯が広がってきてしまったのです。

森山さんは営業の仕事をしています。当然、お客様と話す機会が非常に多いのです。にもかかわらず、人と接するにはあまりにも不都合な口元になってしまいました。
思い悩んでいた森山さんは、インターネットなどで自分の症状について調べてみるようになりました。その結果「えづく」症状がひどいことを、「嘔吐反射」と呼ぶことを知ったのです。さらに「嘔吐反射」で歯科医院を検索してみたところ、当クリニックに行き着いたのです。「嘔吐反射」に対応している歯科医院だということを知った森山さんは、思い切って電話をかけてみたということです。

来院された森山さんは、ネクタイをきっちり締めることができていませんでした。また、ワイシャツの第一ボタンを留めることもできなかったのです。ネクタイをゆるめ、第一ボタンを外した様子は、はた目から見ればだらしない印象を抱かざるを得ないような状態でした。また、理髪店などのエプロンも苦手だと話しておられました。もちろん、歯科医院のエプロンも苦手です。

もともと嘔吐反射はあったそうですが、かつてはそれほど重度でもなかったということです。しかし、ある時、歯科治療中のバキュームが喉に当たってえづいてしまったそうです。これがきっかけで、その時のことが脳裏にフィードバックされるようになり、歯科用ミラーが唇の中に入ってくるだけで、嘔吐反射が起こってしまうようになったのです。

こうなると奥歯の治療は当然無理です。前歯の治療でさえも、かなり苦しまれることは火を見るよりも明らかでした。口を大きく開けていただけないため、口の中の診査もあまりできない状態だったのですが、外からそっとのぞき込んでおおよその歯の状態を把握しました。
顔の外から口の中を撮影するパノラマレントゲン撮影(上下の前歯で小さなプレートをはさんで撮影することが多い)では、プレートを前歯で噛むことも精神的にできないということで、ご自身の舌を軽く前歯ではさみ、撮影しました。その結果、多数の歯の治療が必要なことがわかりました。治療の中には抜歯およびインプラントも含まれました。
軽度の嘔吐反射では、笑気吸入鎮静法や静脈内鎮静法で対応できる場合も多いため、まずは笑気吸入鎮静法から試していきます。

しかし、長年の経験上、森山さんの場合はそれでは困難だろうと判断しました。そして、静脈麻酔法を用いて治療する計画を立てたのです。
いざ治療をはじめると、やはり重度の嘔吐反射が認められました。そこで、数種類の薬剤を静脈への点滴(静脈路)から注射し、嘔吐反射を抑えながら治療を行うようにしました。森山さんの場合、インプラント治療が含まれていたため、静脈麻酔法も合計5回行うことになりました。しかし、無事に安定的な治療を続け、完了することができました。

さて、口の中の健康は、普段から継続して維持する必要があります。森山さんにも、その後は定期健診を目的に受診してもらうことを勧めました。定期健診となると、治療とは異なり静脈麻酔法を用いるまでもありません。しかし、これが嘔吐反射のある患者さんにとっては、やっかいなことになってしまいます。つまり、眠っている間にすべて終わっている重い治療の方がラクで、ちょっと歯の状態を診たり歯垢・歯石をクリーニングするだけという軽い処置の方がつらいのです。

しかし、嘔吐反射を起こすことなく治療できたという自信の表れなのでしょうか。森山さんは歯周病検査や歯石除去などの処置は、嘔吐反射を起こすこともなく通常に治療を行えるように、すっかり変わられたのです。それにともない、次第にネクタイやシャツの第一ボタンも留められるようになりました。本人の苦痛を知らない人々からは、当然ながらだらしなく思われていた森山さんですが、これだけで印象が大きく変わりました。

さらには口元が美しくなったため、仕事上の会話に積極性が出てきたのです。その結果、成績も大きく伸ばせるようになったとのことでした。その後、森山さんはご結婚をされました。毎日、素晴らしい笑顔で過ごされているご様子を目にすると、心から治療させていただいてよかったと思います。


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