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喜びの声 症例2「歯科治療恐怖症」

夫婦なのに真正面から顔を合わせることができない、歯科治療恐怖症を乗り越えて、夫の愛情に応え、豊かな人生を取り戻しました

【佐伯真智子さん (仮名・48歳)】


20代前半で結婚された佐伯さんには、ご主人と成人されている2人の娘さんがおり、家族4人で仲良く暮らしていました。
佐伯さんは高校時代に受けた歯科治療で激痛を経験しました。それ以降、その記憶がよみがえってきて歯科受診をすることができなくなってしまったのです。

最初に来院されたのは佐伯さんのご主人でした。夫婦という間柄なのに、横を向いて会話をするという異常な毎日に悩んでいる。
ご主人はそのことに悩んでおり、相談しにいらしたのです。顔をそむける理由は、歯の治療ができていない口元を見られたくないということ、そして、正面から話すと口臭に気づかれてしまうということでした。ご主人が「気にすることはない」といっても佐伯さんは譲らずに、そのことでいつもケンカになってしまうということでした。

こちらに顔を向けてもらうには治療をするしかないと考えたご主人は、何度も歯科医院に佐伯さんを連れて行きました。しかし、医院の前まで来ると、くるりと入り口に背を向けて帰ってしまう。その繰り返しだったそうです。来院された時も、クリニックのドアをくぐれるがどうかわからないとのことでした。そこで、待合室でも他の方を全く見かけることがないよう予約時刻を考慮しました。

初めて佐伯さんとお会いした時は、たいへんおきれいな方でちょっと驚きました。服装やお化粧、髪型などにかなり気を遣われていることが一目でわかりました。ご主人は、「自分が横にいるとかえってだめだから、席を外しておきます」といって外に出られ、佐伯さんご本人から、一対一でゆっくりとお話を伺うことになりました。

私と2人になってから、佐伯さんは今までの歯科治療に対して思い悩んでいたことを、約1時間にわたって涙を流しながら話されました。最近は外出することも少なくなり、死んでしまいたいと思うこともしばしばあるということ、昔からの友人たちから再会の連絡をもらっても会いにいけない自分が情けないこと、口元に自信がないから衣服や髪、お化粧などに力を注いで、精一杯外見的にきれいでいるようにしていること、夫をずっと愛していることや、子どもも母である自分のことをずっと慕ってくれていることに感謝している──。そのようなことを切々と涙ながらに語ってくださったのです。

私は佐伯さんは本当に歯科の疾患で悩んでおられるのだと実感しました。そして、何としてもその思いに応えてあげたいという気持ちが湧き上がってきました。十分な時間をかけて信頼関係を築いた後でレントゲン撮影を行いました。佐伯さんは、インプラント治療を行わずに従来の治療・修復法で対応することを計画し、全身麻酔法を行うことにしました。

治療は合計4回で完了しました。とても喜んで、満面の笑みでご主人と帰っていかれた佐伯さんの姿は、今も忘れられません。そればかりではありません。定期健診のために半年後に来院された時は、スタッフの誰もが驚くほど、いっそう美しくなっていたのです。口元がきれいになったことで、もっときれいになりたいと願い、ダイエットをされたということでした。外見だけではなく、自分に自信を持って毎日を過ごしていることが感じられました。

その後、佐伯さんは下顎の奥歯の部分はインプラントにしたいとご自身から希望され、その手術も無事に終わりました。歯の健康か、その人の生き方までも大きく変えてしまうのだということを、改めて感じさせられました。


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